フュージョン全盛期もアコースティックピアノを弾いていたKeith Jarrett

エヴァンス以降の世代、ハービーハンコック、チックコリア、キースジャレットが大御所三羽烏と言われてきたと思います。キースジャレットはフュージョンブームのさなかもキーボードを使わず、アコースティックピアノでした。
そのため、僕は彼の良さを知ることが他の2人より遅くなってしまいましたが、キースジャレットがこのアルバムなどでスタンダードを弾きだしたおかげで聴く機会が増えました。彼の演奏を聞いて好きになったスタンダードも多く、曲の美しさを再認識するきっかけにもなりました。
このアルバムはスタンダードの2枚目ですが、僕の好きな曲が多いので、あえて一枚あげるならこの作品。
それ以降もずっとこのトリオの作品は聴き続けています。同じ曲でも常に新鮮に聞こえるから素晴らしい。
もちろんコンサートも息を飲むくらいの素晴らしい事は言うまでもありません。

美しさももちろん、彼のアドリブの歌うメロディ技術、トリオとしての即興アンサンブルのあり方、例えば、イントロやエンディングも強制的な行為が全くなく、音楽の流れに身を任せるやり方なども理想的で、即興芸術として現代世界最高のジャズだと僕は思っています。

 

Standards,Vol.2/ Keith Jarrett

  1. So Tender
  2. Moon And Sand
  3. In Love In Vain
  4. Never Let Me Go
  5. If I Should Lose You
  6. I Fall In Love Too Easily

レーベル: Ecm Records
JAN: 0042282501523


宮下博行― HIROYUKI MIYASHITA

大阪出身のJAZZピアニスト。作曲・編曲も行なう。
数多くのオリジナル曲と、JAZZスタンダードのアレンジを収録したアルバムを発売。
ヨーロピアンサウンドと評されるの美しいピアノで多くの人を魅了し続けている。
ライブ活動は関西が中心だが、年に数回関東でも行っている。

アコースティックピアノ一筋だったKeith Jarrett(キース・ジャレット)

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